ジュリアン・コープ『フライド』

フライド+3フライド+3
(2004/05/21)
ジュリアン・コープ

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 しばらく遠ざかっていた中古CD屋めぐりを再開。寝た子を起こされてしまった感じである。

 中古CDの価格の相場は、10年くらい前に比べて明らかに大幅下落しているように思う。
 昨日またディスクユニオンに行き、CDを7枚も買ってしまったのだが、それで払った金は3500円に満たないのだ。というのも、うち4枚は800円で、残り3枚は「3枚100円」の箱にあったものだから。それでも、それぞれ盤質などは上々なのである。

 うーん、安すぎ。CDの時代が終わりかけていることを反映して、価格破壊が起こっているのだろうか。

 で、昨日買った800円のCDのうちの1枚が、ジュリアン・コープのソロ2枚目『フライド』。LPで持っているのだけれど、CDはなかったので。

 ジュリアン・コープは一時期聴きまくったアーティストなのだが、『マイ・ネーション・アンダーグラウンド』あたりを境に興味を失ってしまった。彼は、ソロになってから最初の3枚(『ワールド・シャット・ユア・マウス』『フライド』『セイント・ジュリアン』)が最高で、あとは尻すぼみであるように思う。

 この『フライド』の中身は、極彩色のネオサイケ・ロック。内にこもった感じの暗くねじれた音だが、美しい。それに、メロディはあくまでポップで聴きやすい。

 ジュリアンはスラリとした長身の美形なのに、このアルバムのジャケットでは裸で亀の甲羅をかぶり、うずくまっておもちゃの自動車を見つめている。この不気味なジャケットが、ジュリアンというアーティストの変わり者ぶりとこのアルバムの内容を雄弁に物語っている。

 これは2004年に出たリマスター盤で、ボーナストラックも3曲入っている。そのうち1曲は、ジュリアンが日本のルースターズのために書き、彼らのラストアルバム『FOUR PIECES』に収録された名曲「ランド・オブ・フィア」だ。これで800円はお買い得だった。

 最近ジュリアンは、『ジャップ・ロック・サンプラー』という日本産ロックのガイド本を出した。来月には邦訳版も刊行される。高い本だし、売れないだろうなあ。


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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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