工藤明男『いびつな絆 関東連合の真実』


いびつな絆 関東連合の真実いびつな絆 関東連合の真実
(2013/06/27)
工藤 明男

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 工藤明男著『いびつな絆 関東連合の真実』(宝島社/1365円)読了。

 「関東連合」の元幹部であるという著者(名前はペンネーム)が、連合のそもそもの成り立ちから一連の事件の舞台裏までを明かした本。

 朝青龍殴打事件、市川海老蔵事件、六本木クラブ「フラワー」襲撃事件(人違いによる集団暴行殺人)など、関東連合がかかわり、世を騒がせた事件の内幕がこと細かに振り返られており、「なるほど、そういうことだったのか」と腑に落ちる。

 不謹慎な感想になるが、読みながら「まるで馳星周のノワール小説みたいだなあ」と思った。こういう世界が東京の裏社会には本当に存在しているのか、と驚かされる。

 とくに、本書の主人公といってもよいウエートで登場する見立真一(「フラワー」事件の主犯格として国際手配中の元関東連合リーダー)の人物像は、まんま馳星周の小説の登場人物のようだ。
 知能が高くて冷酷非情、過剰な暴力で関東連合を恐怖支配してきた見立。怪物じみたこの男と著者は対立し、現在は見立派から「工藤を殺れ」という指令が飛んでいる状態なのだという。

 まあ、その意味で本書は“著者が見立を追い込むために出した本”とも言え、そのへんは割り引いて読む必要があるだろう。

 成り立ちからいって中立・客観的な内容とは言えないが、謎のベールに包まれていた関東連合の全体像を読者に提示する本として、それなりの社会的意義もある。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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