春日太一『あかんやつら』


あかんやつら 東映京都撮影所血風録あかんやつら 東映京都撮影所血風録
(2013/11/14)
春日 太一

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 今日は都下某所で、映像の仕事のシナリオハンティング。
 

 春日太一著『あかんやつら ――東映京都撮影所血風録』(文藝春秋/1998円)読了。

 古くは娯楽時代劇の雄として、その後はヤクザ映画の牙城として、日本映画史にその名を刻む東映京都撮影所。60余年にわたるその歴史(前身の東横映画時代を含めて)を、映画史・時代劇研究家の著者が徹底取材で明かしたノンフィクション大作である。

 痛快・豪快・仰天エピソードの連打で、400ページ超の大著を一気に読ませる。日本映画好きなら間違いなく楽しめる本だ。

 著者の春日太一って、書いているものの印象から50代後半くらいかと思っていたのだが、まだ30代の若手(1977年生まれ)なのだね。

 萬屋錦之介などのスター俳優、深作欣二などのスター監督が続々と登場するのだが、彼ら表舞台の主役たちと、映画を支える裏方たちとの間に、著者は一切の差別をもうけていない。
 裏方にも等量の光を当て、映画作りという「祭り」に集った群像を、熱い筆致で活写しているのだ。

 古きよき時代の東映の映画作りは、よい意味でいいかげんで破天荒。次々と襲い来る困難に、荒くれ男たちは心意気で立ち向かい、乗り越えていく。そのさまが痛快だ。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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