稲垣次郎とソウル・メディア『ヘッド・ロック』ほか

ヘッド・ロック

ヘッド・ロック
稲垣次郎とソウル・メディア(JIRO INAGAKI & HIS SOUL MEDIA)
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 今日、ようやく確定申告を済ませた。
 期限から約3ヶ月遅れだが、去年確定申告したのは7月末だったから、少しマシ。

 昨年の所得金額を書かないといけない野暮用書類の提出期限が近く、必要に迫られて……。
 切迫しないと腰を上げないこの悪いクセを、なんとか直したいと思う。


 最近、日本のジャズ・ロックの源流の一つといえる稲垣次郎の70年代作品に、次々と手を伸ばしている。
 「稲垣治郎とソウル・メディア」名義の『ヘッド・ロック』(1970)や『ファンキー・スタッフ』(1974)、佐藤允彦と「稲垣次郎とビッグ・ソウル・メディア」のコラボ作品『明日に架ける橋』(1971)など……。

 このうち『ヘッド・ロック』は、『和ジャズ・ディスク・ガイド』(リットーミュージック)では「日本産のジャズ・ロック~レア・グルーヴとしては、その内容と存在感からワン・オブ・ザ・ベストに数えられる作品だろう」「現代においてなお新鮮で刺激的な希代のジャズ・ロック・ショウケースである」と絶賛されている。

 たしかにカッコイイ。
 荒々しいリズムセクション、ファズの効いた川崎燎のサイケなギター、今田勝のクールなオルガン……40数年前の日本にこんなジャズ・ロック・アルバムが現れていたことに、驚かされる。



 『ファンキー・スタッフ』は、タイトルのとおり、ジャズ・ロックというよりはジャズ・ファンク。鈴木宏昌の編曲も非常に洗練されていて、全編日本人離れしたサウンド。まさにジャパニーズ・レア・グルーヴだ。

 『ヘッド・ロック』の主役が川崎燎のファズ・ギターだとすれば、『ファンキー・スタッフ』の主役はまぎれもなく岡沢章の見事なベースだろう。



 以上2枚の素晴らしさに比べると、佐藤允彦との『明日に架ける橋』はイマイチ。
 とくに、タイトルになったサイモン&ガーファンクルの名曲カバーは、聴いていて鼻白んでしまうような陳腐さ。なんかこう、スーパーの店内BGMとかに流れている安直なインスト・カバーみたいなのである。
 後半のオリジナル曲3曲はわりとカッコイイのだが……。

 ともあれ、しばらくは稲垣次郎、鈴木宏昌らによる、70年代前半の国産ジャズ・ロックを深堀りしてみるつもり。

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Profile 

前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

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●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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