欅坂46「サイレントマジョリティー」



 AKBなんたらとかの一連のアイドルグループに微塵も興味がない私だが、YouTubeでたまたま観た欅坂46の「サイレントマジョリティー」にはすっかりノックアウトされてしまい、くり返し再生している。

 「まさかこの手の曲に感動してしまうなんて……」と自分でも戸惑っているのだが、要するに私はこの曲にロック魂を感じたのだ。サウンドのフォーマットはアイドルポップであっても、ヘタなロックバンドが歌う予定調和の曲より、この曲のほうが100倍もロックだ。


君は君らしくやりたいことをやるだけさ
One of themに成り下がるな
ここにいる人の数だけ道はある
自分の夢の方に歩けばいい
見栄やプライドの鎖に繋がれたような
つまらない大人は置いて行け
さあ未来は君たちのためにある
NO!と言いなよ!
サイレントマジョリティー

誰かの後
ついて行けば
傷つかないけど
その群れが
総意だと
ひとまとめにされる



 ……という歌詞に私は胸打たれたのだが、作詞の秋元康がこの歌詞を書いた経緯は、たぶんロックスピリットとはかけ離れたものだろう。
 「CDの発売後に18歳選挙権も施行されるし、SEALDsとかの若者の政治行動が注目されてるし、タイムリーっすよね!」みたいなマーケティングに基づいて、時流におもねる形でそれっぽい歌詞を(たぶんサラサラっと)書いただけだと思う。

 そうであったとしても、結果として生まれた「サイレントマジョリティー」という曲とPVは、作曲・アレンジ・振り付け・歌唱・PV演出の奇跡のようなケミストリーによって、私のようなロック中年の心をも「ズキュン!」と射抜くロックな曲に仕上がったのだ。

 「政治的な歌」として受け止められることを当然意図したものだろうが、そうした枠を軽々と超えて、「生まれたときから不景気で、先の見えない時代を生きる『持たざる若者たち』」の力強いアンセムにもなっている。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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