『バクマン。』



 『バクマン。』をDVDで観た。
 大場つぐみ・小畑健による超人気マンガの実写映画化である。



 近年、マンガの実写映画化は非常に多く、ピンキリ/粗製濫造の観もあるわけだが、これはその中でも「ピン」に属する作品。
 さわやかな王道青春映画に仕上がっているし、原作との齟齬もあまり感じないし、「マンガの実写映画化のお手本」といってもよい好作だ。

 長編マンガを約2時間の映画に収めるがゆえの“駆け足感”はあるものの、それが疵にならない完成度。脚本(監督の大根仁が書いている)がよいし、細部の作り込みが素晴らしい。サカナクションが手がけた音楽もよい。

 『少年ジャンプ』の連載作から生まれた映画は枚挙にいとまがないわけだが、考えてみれば、『少年ジャンプ』のマンガ作りの現場そのものを描いた映画は、ありそうでなかった。その意味で、本作は「コロンブスの卵」だ。

 佐藤健・神木隆之介・小松菜奈という、主人公&ヒロインの3人が揃って好演。
 とくに小松菜奈は、過去のどの出演作よりチャーミングで、透明感あふれる美少女っぷりがスゴイ。

 本作の最大の美点は、作中に登場するマンガのコマ割りなどの躍動感を、映像で表現する創意工夫の素晴らしさだ。
 二次元の世界であるマンガを、実写映画でこんなふうに表現できるとは……。「映画によるマンガ表現のイノベーション」が、ここにはある。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

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●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

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