古市幸雄『「1日30分」を続けなさい!』



 小沢一郎の突然の民主党代表辞任に仰天。てゆーか唖然。
 安部晋三が総理を辞めたときに鬱病の可能性がさかんに指摘されたが、私は小沢一郎こそ、かなり重いトラウマを抱えて生きている人なのではないかと思う。

 政権が手に入りそうになったり、「いよいよ自分の天下」という状態になるたびに、「でーい!」とちゃぶ台ひっくり返すみたいにすべてをパーにする行動パターンは、フロイトの言う「反復強迫」そのものではないか。あれはもう、「小沢さんのいつものワガママが……」などというレベルの話ではなく、「病理行動」なのだと思う。

--------------------------------------

 古市幸雄『「1日30分」を続けなさい!/人生勝利の勉強法55』(マガジンハウス/1300円)読了。

 すでに30万部を超えたという、本年のベストセラーの一つ。
 この前読んだ『四○代からの勉強法』とちょうど同傾向の本。著者がMBAを取得したバリバリのビジネスマンであるあたりも似ているし、内容が徹頭徹尾実用的・具体的である点も共通している。

 “本書は、もともと勉強ができる人ではなく、これまで勉強の習慣がなかった人を対象にして書かれている”という著者の言葉に納得。いかにして勉強を習慣づけるか、いかにしてモチベーションを保つかについてのノウハウが、微に入り細を穿って説かれている。

 よい本だとは思うが、既成の勉強本のエッセンスを器用にまとめ、自分流のアレンジをくわえた、という程度のものであって、とくに画期的な点があるわけではない。

 たとえば、“脳科学から見た上手な勉強の仕方”に触れたくだりは池谷裕二氏の著作の受け売りだし、“勉強効率アップのための食事”についてのくだりも、新谷弘実の『病気にならない生き方』などの受け売りだ(出典が明記されているから盗作ではないが)。
 ほかの人の著作のエッセンスを使って、自分の主張を強化するテクニックに長けた人なのである。

 もちろん、そのことは少しも悪いことではない。が、「この本のおかげで年収が2倍になりました」だとか、「こんな勉強法、いままで誰も教えてくれなかった」などという「読者の声」は、いささか大げさ。

 しかしまあ、勉強へのモチベーション保持には役立つ本であり、価格分の価値はあると思う。
関連記事

トラックバック

コメント

コメントを残す

Secret


Guide 

   →全記事インデックス

Profile 

前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

Counter 

メールフォーム

★私にご用の方はここからメールを下さい。

お名前
メールアドレス
件名
本文

最近の記事

マイ「神曲」ベスト100

カテゴリー

タイトルの由来

●「mm(ミリメートル)」は、私のイニシャル「MM」のもじりです。

●私の大好きなギタリスト・渡辺香津美氏は、ご自身のイニシャル「KW」をもじった「KW(キロワット)」を、公式サイトのタイトルにしておられます(同名のアルバムもあり)。それにあやかったというわけです。

●あと、「1日に1ミリメートルずつでもいいから、前進しよう」という思いもこめられています(こじつけっぽいなあ)。

Archives

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
本・雑誌
26位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
和書
21位
アクセスランキングを見る>>