松尾豊『人工知能は人間を超えるか』ほか

人工知能は人間を超えるか

人工知能は人間を超えるか
著者:松尾豊
価格:1,512円(税込、送料込)
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 松尾豊著『人工知能は人間を超えるか――ディープラーニングの先にあるもの』(角川EPUB選書/1512円)、松尾豊・塩野誠著『東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」 』(KADOKAWA/1512円)を読了。仕事の資料として。

 松尾豊・東大准教授は、まだ若い(1975年生まれ)のに、日本を代表する人工知能研究者の1人と目されている方である。
 『人工知能は人間を超えるか』は、人工知能の概説書。人工知能の歴史と現状、そして「ディープラーニング」というブレークスルーによって今後人工知能がどう社会を変えていくかの展望が、手際よくまとめられている。

 全7章のうちの2章~4章が、人工知能の歴史の概説に充てられている。ここは、著者も「読み切るのは、少し骨が折れるかもしれない」と書いているとおり、私のような文系人間にはやや難しい。しかし、ここを読んでおくことによって、そのあとの章がすんなり理解できるように作られている。

 人工知能についての非常に優れた概説書・入門書であり、知的興奮にも満ちている。巧みな喩え話をちりばめるなど、わかりやすさへの工夫が随所に凝らされている。私のようなド素人にも人工知能の概略が理解できるのはスゴイ。

 もう一つの『東大准教授に教わる~ 』は、実業家(株式会社経営共創基盤のマネージングディレクター・パートナー)の塩野誠との対談形式。
 タイトルの印象から、読者の多くはわかりやすい入門書を期待するだろう。だが、じつはまったく入門書的ではない本だ。対談の中身は半ば哲学的といってよいものだし、話があちこちに飛んでまとまりに欠ける。『人工知能は人間を超えるか』がよく整理された構成であるのとは対照的。

 私は先に『人工知能は人間を超えるか』を読んだので、そこで得た知識によって『東大准教授に教わる~』も面白く読めたが、こっちだけ単独で読んだらわかりにくいと思う。
 部分的には目からウロコの話や卓見もたくさんあるのだが、入門書としてはオススメできない。「人工知能をめぐる知的雑談集」といった趣の本である。

 というわけで、『人工知能は人間を超えるか』のほうをオススメ。

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前原政之 
イラスト/ジョージマ・ヒトシ

前原政之(まえはら・まさゆき)
1964年3月16日、栃木県生まれ。53歳。
1年のみの編プロ勤務(ライターとして)を経て、87年、23歳でフリーに。フリーライター歴30年。
東京・立川市在住。妻、娘、息子の4人家族。

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